2012年07月09日

いるま環境フェアでのアンケート・・・住宅の寿命は30年?

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「環境」をテーマに市民団体や地元事業者、公共団体が日ごろの取り組みや提案を行う第1回いるま環境フェア(6/17)が産業文化センターで開催されました。
入間市では市民が中心になって参画した企画ごとが年間を通じてコンスタントにあるように思います。
他の町との比較をしているわけではありませんので、多い少ないは?ですが、今回の環境フェアはそのような企画の中でも、市民活動団体だけではなく、事業者も同じ場所でパネルや造形物でその取り組みを発表できたことは今までにない画期的なこと思われます。

当事務所でも日ごろの設計活動である「長寿命の木の家いえづくり」の実施例をパネルや模型、印刷物で展示しました。
・丈夫で、長持ちを実現できる家づくり
・今の住まいを孫子の代まで住み継ぐように愛着を持って
というお話をさせていただきました。
ブースを訪れていただいた方々にアンケートをお願いしました。
「あなたのお住まいは築何年以上ですか?」という問い掛けボードに、該当部分にシールを張っていただくという趣向です。その数からは、統計資料にまではならないものの、傾向があるように思えました。
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「築30年以上」より新しい家が今回は多かったということがはっきりと見て取れます。「築30年」というのはいろいろと考えさせられる時間です。
・家庭内で世代が変わる時間。
・統計上で家の寿命とされるおおよその時間。
・耐震診断の法的目安とするタイミング・・・1981(昭和56)年に新耐震基準

10年後には、そのままプラス10年に移行してくれることが望ましいと考えますが、果たしてどうなりますでしょうか。
  
統計上の寿命で、築30年と言われるのは物理的耐久性の問題ではなく、耐用性に関る要素が多いと推測されます。子どもの成長や代替わりであったり、住まい手側の生活スタイルの変化に住宅の方が対応できないために起きていることではないでしょうか。バブルがあったり、はじけたりなど社会情勢も大きな要因です。国の政策としても持ち家を推進してきたことが、生活に合せて賃貸に移り住むという習慣がない現代の国民性を作っていったのかもしれません。

エネルギー的に考えても、建設時と解体時に大きく消費されますから、その間の時間が長いほど1軒あたりのエネルギーは時間換算での効率はよくなります。何より、まだまだ使えるものを壊すことほど、もったいないことはありません。しっかり造って、長く住み続けることに国の政策も変わってきています。リフォームや買い替えなどのストック型の市場へ力を入れだしました。スクラップアンドビルドの時代ではないということです。

特に、建築物の場合に、その場所に長く存在していることの意味はとても重要です。健全な町並みとなるためには一定期間以上の時間は必要でしょう。少なくとも2世代が住み継ぎ、3世代目にちゃんとバトンタッチできる程度の寿命を目指したいものです。

形あるものはいずれ無くなりますが、適度な時間の中で更新されているのであれば健全性は維持されるものと期待できます。更新される場合でも、隣は何をする人ぞ、ではいただけないことはもちろん。地域の人たちの記憶に残る町並みのためには、1軒1軒が隣とのほどよく緩やかな関係性に配慮することも必要となるでしょう。
写真は、奈良県の今井町です。ここまでの町並みを造るのはなかなかできるものではありません。なにせ信長の時代からですから。しかし、ここからヒントを得ることはできるでしょう。

400年もの間に、社会も様々に激変し、何世代もの住み継ぎがあって、今に至っているわけです。観光地としては、あえて積極的でないために、観光客相手の商店もすくなく、ごく普通に生活が営まれている住宅地です。一定のルールの中で更新され続けてきた町並みの代表例です。

ここで、先ほどのボードにシールを張ってもらったら面白い結果がでるでしょうね。下の段に集中すること間違いありません。
また、機会あるごとにリサーチしてみましょう。
 
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posted by 太郎丸 at 11:56 | Comment(0) | 家・建築のことなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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