2010年12月13日

2011年は伝統構法の震動台実験でスタート

12/13の今日、来年1/20に公開される伝統構法の震動台実験見学申し込みの募集が行われた。300名の見学定員であったが、午前10時受け付け開始で、午後11時35分には定員に達するという注目度の高さだ。

兵庫のEディフェンスで行われる「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会」の実験では、それぞれ目的を持った4種類の試験体が造られている。
年明けの1/6から3週に渡って毎週震動台実験が行われる。そのうち公開されるのは、試験体4と呼ばれる石場立てで土塗り壁の4間×6間の総2階建て。
  

加震入力波は、日本建築センター模擬波(BCJ=L2)で建築基準法の想定する大地震相当にあたる。この地震波でどのような挙動を示すのかが観察ポイント。石場立ての足元を基礎に固定していないという現在の建築基準法では想定していない設定。柱の載る礎石は玉石ではなく平板で柱断面よりも相当に大きく、現段階ではあくまでも実験用。試験体は整った矩形であることもあり、解析上の理論値との幅がどの程度の範囲に納まるのかどうかに注目したい。
実験である以上、重要なことは現象を正確に読み取り、何に繋げるのかを考察し、仕組みとして組み立てていくことが重要だ。
報告会は年度末に計画されている。
  2011年3月19日(土) 建築会館ホール (東京)
  2011年3月26日(土) キャンパスプラザ京都(京都)

昭和8年当時の耐震建築問答を著した田辺平学であればどのようにこの実験を見るのか興味深い。特に、「地震動による木造家屋の移動」に対する未解決の課題への「解」を探ることには注目するだろう。もちろん、建物の移動だけでない課題も多く、多角的な視点が必要だ。
建物の移動に関しては、
 問答127.土台は基礎に緊結せぬ方が良いか?   
 問答128.建物は地震でどの位移動する?   
 問答129.どんな建物に移動が起り易いが?    
 問答130.移動に備へる基礎の造り方は?   
 問答131.耐風上からも土台は緊結せぬ方が良いか? 
に田辺の具体的な当時の考え方が述べられている。現在の建築基準法以前の考えは、参照しておいて良いだろう。

【要素実験の公開】
委員会では各部の要素実験も公開している。試験体がどのように挙動するのかを見る機会が貴重な体験であることは、木造耐力壁ジャパンカップをご存知の方には納得いただけるだろう。小さな要素実験でも震動台に載せたものなどもあって、静加力実験では出来ない動きを見れるチャンスでもある。各大学の実験室は広くないので多くの見学者を受け入れ体制は十分と言えないのが残念だが、委員会ではその記録の公開を順次行っていく予定と聞いている。

委員会の詳細は公式ホームページで。
posted by 太郎丸 at 20:13 | Comment(0) | 伝統構法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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