2009年08月17日

大平建築塾2009

ゲリラ豪雨などという異常気象がここ数年の夏の様になってきた感じがします。梅雨開け10日は夏らしいてん天候が続くものというのがこれまで普通でしたが、普通でないことがいろいろ起きているようです。今年の大平建築塾も雨の大平を体験するということになってしまいました。

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 首都圏に生活する私たちにとって、地元の飯田の人たちとどのような関係づくりができるのかが大きなテーマでした。大平をのこす会との共催というのも始めて
の試みです。地元の事情に疎い私たちにとっては、のこす会の羽場崎さんからのアドバイスや指導は今まで知らなかった大平宿を知る機会ともなりました。

夜会公演に始めて地元の人形劇団の上演ができたことはとてもよい思い出となりました。(「大平宿で黒田人形浄瑠璃」へ
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年々、痛みを増す民家を見るのは改修に携わったものとしてはつらいものがあります。
宿泊民家の障子の張替えは、わずか2泊3日の生活であっても、かつての美しい民家の姿に近づいた空間での生活体験をしたいからです。少なくともその後に泊まられる方にとっても多少なりともそこに近づけるのではないかとも思っています。そして、この活動の継続が、建物の傷みを少しでも軽減できる気持ちへとつなげられるのではないかという思いからでもあるのです。

障子の張替え一つをとっても、桟から古い障子紙を丁寧に剥がすことの大切さを学びます。あまりにも無造作なものも見受けられ、こういった施設の管理の難しさを実感するところでもあります。
民家は古いものですが、けっして汚い状態でよいわけはなく、これはあたりまえです。手入れをして、古びた美しさを継続させていくことが必要なのだと思うのです。これは、多くの利用者の問題にもなることでしょう。

今回、紙屋にも宿泊できましたが、紙屋はこの大平宿でも、もともと造りのしっかりした民家で、個人の持ち主が修理もし、日常生活の場としても使えるように手入れされていることもあって、古びた美しさを維持しています。実際に別荘的に使われていると聞きます。

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今回は、からまつやの雨落ちの修理をメインに周辺整備を行いました。長い間に雨落ちにも土が盛り上がり、雨が流れる状況になっていないものでした。掘り下
げ、水の流れる勾配を確保するなど、日ごろこういったことに慣れない私たちには大汗をかく作業となりました。雨も小降りであったり、時に大降りになったり
と厄介な天候でした。補修完成後に大雨になりましたが、雨落ちを勢いよく雨が流れていき、作業の成果も確認できてかえってよかったいうところでした。
 2009_0802_0090ss.jpg実測調査体験として「からまつや」を教材に、床レベルの違い、柱の傾きを測定しまし、民家の痛み具合を確認しました。すでに2年前にも行っていたことです
ので、その数値との比較で、さらに傾き等が進んでいたなら問題となりますが、概ね同様の数値となり歪みが進行していることはありませんでした。もともと、
「からまつや」はどちらかと言えば集落の中でもしっかりした民家でしたから、想定の範囲内と言えます。ただ、柱はだいぶ傾き、敷居と柱の間に隙間を生じて
いる部分なども以前からあり、今後の修復に向けた精密な調査は求められるところです。現在、大平再生協議会でも民家の修復に向けた調査等を行う議論がなさ
れたと新聞報道がありましたので、今後の動きを地域の外にいる私たちとしては見守っていきたいと思います。
posted by 太郎丸 at 15:28 | Comment(0) | 大平建築塾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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