2009年11月25日

連合艦隊解散の辞

いよいよ、司馬遼太郎の「坂の上の雲」のドラマが始まりますが、このドラマが始まる前にどうしても見ておきたいものがあって、横須賀で記念館になっている戦艦三笠を訪れました。航空際でも戦闘機を見てわくわくするように、戦艦を見ても似たような感じです。戦艦といっても三笠は公園の一角に固定されているので、本物とはちょっと違う状態ではありますが。ちょうど、有料道路から市内に降りる直前の左側が軍港で米海軍のイージス艦(?)と潜水艦がちらっと見えました。これは、まさに本物。

連合艦隊解散の辞

ここに来たかった最大の目的は「連合艦隊解散の辞」の実物を見てみたいとかねがね考えていたからです。東郷平八郎の直筆とあります。
日本海海戦は海戦史上例のない完全勝利でありながら、戦役後には軍人としておごることなくひたすら自らの責務を全うするために行うべき平時の行動の重要性がその実践を踏まえて書き記されています。起草は秋山真之と言われています。
当時の米大統領のS.ルーズベルトは、この内容に感銘を受け、米海軍士官に翻訳文を配ったそうです。
  
rengoukantai kaisan no ji -02.jpg
  展示の解説文を参照して作成

この解散の辞の最後を締めくくる、

古人曰く 勝って兜の緒を締めよと

はこの全文を読み終えるときの結語として、とても印象深いものです。鳥肌が立つような締めです。

残念なことに、秋山から一世代後あるいは一世代半程度後にあたる30数年後にこの中に書かれたことを理解できなかった者たちが、この文を賞賛した米国と開戦し、この中に書かれたことを見事に逆の立場で再現してしまったということです。

ここに書かれている内容は、軍人に限らず、人生の多くの場面で教訓として心しておきたいことが記されていて、自らの戒めとしても理解しやすいものと感じます。なかなか、そうは言っても、うまくいったことを再び、楽して同じようになどと安易な方向へ行ってしまうのもまた人情なのですが。

小説では連合艦隊の解散までは語られていませんが、この内容を確認してからドラマを見ると、あの時代の人達の行動の原理をより理解できるような気がしていたので、実物を目で見て確認するために行ってきたということです。
そして、小説も何度目かの読み返しをはじめたところです。

[2010.07.14追記]
小説の中に、触れられていましたね。
最終章「雨の坂」の中で、当時の文章表現の変革の時に秋山真之の文体も影響を与えた一つではなかったのかというところで。

記念艦「三笠」 http://www.kinenkan-mikasa.or.jp/
坂の上の雲マニアックス http://www.sakanouenokumo.jp/
posted by 太郎丸 at 01:24 | Comment(3) | MJK463ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この直筆の書の写真は,管理人さまが撮影した写真なのでせうか?
実物の写真なのでせうか?
この写真の権利は,あなた様にあるのでせうか?
Posted by とおりすがり at 2011年09月27日 10:20
とおりすがりさん
こんにちは。太郎丸です。
この写真は、三笠内のガラスケース内に展示してあるものを私が撮影しています。
Posted by 太郎丸 at 2011年09月27日 11:01
お返事ありがとうございます。
とても貴重な写真ですね〜。
今度、私も見に行こうと思います。
Posted by とおりすがり at 2011年09月27日 12:50
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